骨粗しょう症・骨密度測定
OSTEOPOROSIS
骨粗しょう症について

骨粗しょう症は、骨の密度が低下し、骨折しやすくなる疾患です。骨の強度の約70%は骨量によって決まり、この骨量が減少すると骨折のリスクが高まります。進行すると、背骨が変形して姿勢が悪くなったり、軽い衝撃でも骨折しやすくなったりします。放置すると、重度の骨折によって寝たきりになる可能性もあるため、早期発見と早期治療が大切です。
骨粗しょう症チェックリスト
- 高齢(65歳以上)である
- 近親者に骨粗しょう症や股関節骨折の既往歴がある
- 近年、身長が4cm以上低くなった、または背中が丸くなってきた
- わずかな衝撃や転倒で骨折したことがある
- 体重が少なく痩せ型の体格である
- 女性特有の要因として閉経している、または月経周期が不規則である
- 頻繁な飲酒習慣がある
- 日常的に喫煙をしている
- カルシウム源である牛乳・乳製品・小魚をほとんど摂らない
- イソフラボンを含む大豆製品(納豆、豆腐など)の摂取が乏しい
- ビタミン・ミネラル豊富な野菜・海藻類・きのこ類を食べる機会が少ない
- 偏った食事内容で栄養バランスが悪い
- 加工度の高い中食・外食・インスタント食品が食生活の中心になっている
- 過去の検診で骨密度の減少を医師から指摘されたことがある
- 運動習慣がなく身体を定期的に動かしていない
- 太陽光を浴びる機会が少なく、屋外での活動や外出を控えがちである
- 日常的に階段を避け、エレベーターやエスカレーターを優先して使用する
あなたはいくつ当てはまりましたか?以下の結果をご確認ください。
-
5個以下
現段階では重大な骨健康リスクは認められません。バランスのとれた食生活と定期的な運動を続けて骨の健康状態を維持していきましょう。
-
6~8個
将来的に骨密度が低下する可能性が示唆されます。カルシウムやビタミンDを豊富に含む食品を意識的に摂取し、骨に適切な負荷をかける運動習慣を身につけることをお勧めします。
-
9~13個
骨粗しょう症を発症するリスクがかなり高まっています。日常生活習慣の見直しを早めに行い、気になる症状が現れた場合には医師への相談を検討してください。
-
14個以上
骨粗しょう症リスクが非常に高い状態です。専門医による骨密度測定などの検査を受けるため、できるだけ早く医療機関を受診されることをお勧めします。
※このチェックリストは簡易的な自己評価ツールとなります。正確な診断については医療機関での専門的検査に基づいて行われますので、ご注意ください。
骨粗しょう症の原因
骨は毎日作っては壊し、作っては壊すことを繰り返しています。健康な骨では、この「骨を作る働き」と「骨を壊す働き」のバランスが釣り合っています。しかし、骨粗しょう症の骨では、「骨を壊す働き」が「骨を作る働き」を上回ってしまうために骨がもろくなってしまいます。
また女性の場合は、閉経に伴って女性ホルモンの分泌が低下すると急速に骨密度が減少し、骨粗しょう症が進んでしまうことが多いので、早期に検査をすることをお勧めします。
骨粗しょう症により折れやすい部位
骨粗しょう症による骨折は特定の場所に集中します。特に多いのが背骨の圧迫骨折で、少しずつ進行して猫背の原因となります。さらに深刻なのは股関節付近(大腿骨近位部)の骨折です。これは寝たきりにつながるリスクが高いとされています。大腿骨近位部骨折の85%は転倒が直接の原因となっていますので、転倒予防のために運動などで足の筋肉をつけることも重要です。
また、転倒時には手をつくことによる手首の骨折も多く、細かい作業が難しくなって生活の質が低下します。一度骨折すると、活動量が減少し、さらなる骨の弱化を招く悪循環に陥りがちです。
骨粗しょう症の検査
骨密度測定検査(DXA法)

当院では、DEXA(デキサ)法を採用したX線骨密度測定器を導入し、骨密度検査を実施しております。DEXAは「Dual Energy X-ray Absorptiometry」の略称で、2種類の異なるX線を用いて骨密度を測定する検査法です。他の検査方法(超音波法、MD法、CT法など)と比較して、精度が高いとされています。
基本的に骨粗しょう症のリスクが高いとされる腰椎や大腿骨頚部の骨密度を測定します。検査は専用の撮影台に横たわるだけで完了し、痛みもなく短時間で終了します。また、検査結果はその場で確認でき、終了後すぐに診察室でご説明いたします。
骨密度検査をおすすめする方
- 女性は65歳を超えた方、男性は70歳を越えた方
- 45歳に達する前に閉経された女性
- お酒を習慣的に飲まれる方
- タバコを日常的に吸われる方
- 近親者に太ももの付け根で骨折した人がいる方(特に更年期前後から65歳未満の女性、50歳以上の男性)
- わずかな衝撃や転倒でも骨が折れた経験をお持ちの方
- 過去と比較して背が3cm以上縮んだと実感される方
- 痩せ型の体格(BMI値が19を下回る)の方
- 甲状腺や副甲状腺の機能異常があると言われた方
- 血糖値の異常や腎臓の働き低下で現在治療を受けておられる方
- 男性機能の低下や性的意欲の減退を感じておられる男性の方
- 胃の一部または全部を手術で取り除いた経験がある方
- 肝臓の硬変や膵臓の長期炎症と医師に診断された方
- ステロイド系のお薬を3ヶ月以上続けて服用された方
検査の特徴
- 骨密度検査では、測定に適した腰椎と大腿骨部の骨密度を評価します。
- 二つの部位を検査しますが、体位の変更が不要なため、一般的な測定器と比べて短時間で検査が可能です。(当院の検査時間:約5分、一般的な検査:約12分)
- X線の照射量は胸部レントゲンの約1/6と低く、被ばくリスクが少ないため、患者様の負担を軽減できる検査です。
ご予約
お電話でのお問い合わせも承ります。
お気軽にご連絡ください。
- 受付時間
- 9:00~12:00/ 15:00~18:00
※ 土曜は9:00~13:00 - 休診日
- 水曜、土曜午後、日曜、祝日
